肺手術から3ヶ月が経った。大腸がん手術では、3ヶ月後には腫瘍マーカー値が上がり転移が発覚したけど今回の採血結果は異常なし。良い調子だ。さらに3カ月経ち、肺の手術から6ヵ月後検診。採血の結果が出た。
退院から5カ月後、旅行に出かけた。羽田空港から約2時間、退院時に「3カ月間は飛行機禁止」と言われたけれど、もう退院して半年近いし、気胸の症状も無いから飛行機に乗っても大丈夫だろう、と思った。
肺転移の退院後、鏡を見て傷だらけになったなぁ。と思う。健康な人が見ると痛々しくて可哀想と思うかもしれない。でも私は戦った証として誇りに思う。傷口の痛みは、押せば少々痛む程度で傷跡が丁度下着や肩掛けバッグにぶつかる位置なので気を使う。
大腸がん肺転移手術の入院費用は予想以上に高かった。入院期間7日間、胸腔鏡手術、差額ベッド代無し。退院の日に貰った請求書には約60万円の金額が記載されていた。
手術の翌日、吐き気が強く肩と背中が痛い。両脇のあばら骨辺りからドレーンが入っている状態で、ずっと強い肩こりの様な痛みがある。どうやっても楽な体勢が無くて逃げ道がなく、辛い。
手術着に着替えて、後はもう手術室に行くだけ。やっと呼ばれて起き上がろうとするけど体が動かない。この短時間で体調が急速に悪化した。
手術当日の朝。朝イチで撮ったレントゲン検査の結果、気胸のため昨日より肺がしぼんでいるため、胸脇からドレーンを入れて空気を抜くことになった。
肺の腫瘍マーキングを終えてホッと一息。いよいよ明日手術かぁ、なんて思っていたら、右肺が気胸ぎみでしぼんでいる事が判明した。
肺腫瘍マーキングの前にトイレを済ませてCT検査室に向かった。検査室に入った瞬間、この部屋ちょっと寒いな、なんて思いながら寝台に横になる。思いのほか時間が掛かる。嫌な胸騒ぎ。
手術前日に肺の腫瘍マーキングを行った。肺に針を刺すけど痛くないよって言われたけど、めちゃめちゃ怖い。CT検査室に入室して胸脇に麻酔の注射をする。その後に息止めの合図が掛かった。
まずは手術を乗り越える。治療の入院だから悲しみは無い、手術までの流れを経験しているから不安もない、負の感情は無い、かと言って頑張るとか正の感情も湧かない。何も考えず流れに身を任せる。