あすなろ闘病ブログ

大腸がんの闘病生活を書き綴るブログ

52.肺転移の入院④【手術】

 

 

処置が終わって気持ちが落ち着いた。

手術着に着替えて、後はもう手術室に行くだけ

 

昨日からずっと左肺が痛むので横になって待つ。

まだかなー

予定時間を過ぎているけどなかなか呼ばれない。

 

ソワソワ

まだかなー

病室は昼食が終わり、緊張気味の私とは裏腹にまったりモード。

 

いいなぁ。今日のメニュー何だったんだろう

退院したら最初に何食べよう

ご飯の事を考えていたらようやく手術室に呼ばれた。

 

よし!いよいよだ!

と起き上がろうとする

 

でも体が動かない

 

なんだか貧血の様に体がだるくて具合が悪い。

力が入らない。自力で起き上がれない。

 

何で?何で?えちょっと待って?

自分の体が言う事聞かずテンパる

 

そんな私を看護師さんが静かに抱きかかえ、車椅子へ移動させてくれた。

動揺する中、冷静な対応してくれるのってすごく頼もしい。

 

 

具合が悪いまま手術室に向かい、入り口の扉に着いた。

毎回感傷的になってしまうこの扉

前回の肝臓手術の時はほんとに悲しかった。

でももう3回目。このラインを超えるのはもう慣れたかも、と思いながら扉の向こう側へ進む。

ガラス窓から見える見送りに来てくれた家族が徐々に遠くなって寂しい。

やっぱり今回も感傷的になってしまった。

 

大丈夫。

すぐ戻れる。すぐ会える。

 

 

体調は病室から手術室に向かう短時間で急速に悪化した。

もー早く麻酔で眠らせてって程にどんどん体が重くなって苦しい。

 

でも体勢を変える時にサポートしてくれたり、硬膜外麻酔で背中に注射針がズンと入る感覚があったもののスムーズに終わった。

さすがプロ、というほどにあっという間に準備が終わったので有難かった。

そして最後に酸素マスクを当てられる。

具合悪すぎるせいか、ひと呼吸でもう記憶が無い。

過去最高の速さで眠れた。

 

 

ベッドが揺れて運ばれる感覚で目が覚める。

 

あ、終わったんだ

と思ったら吐いた。

 

肝臓手術後も気持ち悪かったけど、今回はもっと症状が強い。

目覚める毎に吐くので、もう常に枕元に吐く用の容器を常備してもらった。

こんなやつ
このカーブが顔にフィットして、素晴らしい設計だなと感心しながら吐く。

 

吐きたくないけど、胃に素直に従い吐く。

吐いたらスッキリするので抵抗せず吐く。

 


今回の術後も長ーい夜だった。