あすなろ闘病ブログ

大腸がんの闘病生活を書き綴るブログ

56.肺手術後、飛行機に乗る

 

 

退院から5カ月後、旅行に出かけた。

行先は鹿児島。桜島が見たくて。

 

羽田空港から約2時間のフライト。

退院時に「3カ月間は飛行機禁止」と言われたけれど、もう退院して半年近いし

気胸の症状も無いし

もう飛行機に乗っても大丈夫だろう、と思った。

 

久々の旅行 ♪ 

ワクワクドキドキ

 オハラハーァさっくら~じぃま~♪

 

いざ、出発。

飛行機が加速して機体が斜めに上向き離陸した。

この体にGがかかる感覚、飛行機に乗ってますって感じだよねー。

離陸直後、肺に違和感が出た。

 

高度が上がる度に、肺が膨らむような圧迫されるような(?)メリッという感覚がする。

飛行機が上昇していく毎にメリッ、メリッ、と

肺が気圧の影響を受けているのが分かる。

 

ちょっと焦る、いやかなり焦る。

旅行のワクワクドキドキが恐怖のドキドキになった。

 

肺が破れて呼吸困難とかなったら

私のために緊急着陸で大事になってしまったら

テレビのニュースとか流れたら

どどどどどうしよう

 

眼下に広がる東京湾

ここはもう空の孤島。病院は遠い。

 

 

(この中にお医者様はいらっしゃるのでしょうか)


そっと周りを見渡してみる

 

スーツ着たサラリーマン←医者っぽい

ポロシャツのおじさん←実は医者っぽい

老夫婦←ベテラン医っぽい

若い女性←研修医っぽい

 

お医者様がいらして欲しい願望により、大体の人が医者に見えてきた。

 

焦りの中、飛行機は雲を抜けて安定飛行に入る

すると肺も安定したのかメリメリする感覚が消えた。

 

よかった、なんとか無事に着きそうだ。

機内サービスでコンソメスープをいただき落ち着く。

 

着陸時は高度が下がるにつれて肺が元に戻る感覚がした。

そして地上に戻れる安心感がハンパない。

 

 

無事、桜島を見ることが出来た。

おー噴煙上がっとる上がっとる

 

 

帰りの飛行機では、また離陸時にメリメリ感があったけれど、最初の離陸より症状が弱く、むしろ耳の痛みの方が辛い。

 

肺に症状が出たのはこの旅行の時だけだった。

その後、飛行機に乗っても症状は無いので、やはり肺手術の影響だったのかなと思う。

 

ちなみに腸閉塞も気を付けなければいけないというのをこの時に初めて知った。

飛行機って体に負担掛かるんだなぁ