病院は慣れていないからちょっと緊張する。
受付で渡された問診票を書き、その後にレントゲンと心電図を撮ってもらった。
レントゲンの結果、お腹にガスが溜まっていると言われる。
確かに。お腹が張っていてスッキリしない日が続いていた。
先生曰く
出血があるということは体が通常ではない。
特に若い人はすぐに検査をした方が良い。
とのこと。
心に沁みた
病状を受け止めてくれた事と病人と認定してくれた事に安堵し、救われた気がした。
良く分からない感情だけど。
不安でずっとネット検索に頼っていたけど、やはり目の前にいる医師が、私を診て私に投げかけてくれる言葉は心強い。
もっと早く病院に来れば良かった。
それとこの病院に辿り着いて良かった。
急遽、翌日に大腸と胃カメラ検査をしてもらえることになった。
判断が早い
こっちは数ヶ月悩んでやっと行動を起こしたのに
先生は秒で決断して事を前に進める。
頼もしい先生。こんな良い病院だったとは。
看護師さんから、検査の説明と食事に関する注意事項を受ける。
白米、うどん、豆腐等々、白くてやわらかい食べ物をお勧めされた。
特にはんぺんを推されてはんぺん話に花が咲く。
そしてはんぺんを買って帰る。
はんぺんって何年ぶりに食べただろう。
おいしい。やさしい味。
はんぺんは私の初診の思い出が詰まっている。
どうか最悪の結果になりませんように
と願いながら翌日検査を行った。
検査後、先生に
潰瘍が出来ている
明日即入院
即手術
「がん」という言葉は出なかったけど、がんなのかな、と思った。
そんなに悪い体だったとは
先生に紹介状を書いて頂いた。
やはり行動が早い。
渡された封筒に赤字で小さくCA と書いてある。
CAって、もうアレじゃん
キャンサーのキャじゃん
やはり自分はがんなのか。と思いつつ、他の病気だという1%にも満たない僅かな希望を抱えながら、翌日入院先に向かった。