突然明日の入院が決まり、とりあえず着替えや日用品をバッグに詰めて家を出た。
急なのに夫も仕事を休んで付き添ってくれた。
病院の受付時間は早く、電車を乗り継いで行くから早く家を出ないと間に合わない。
早く出たつもりだったけど、ちょっと遅刻しそう。
電話しよ
入院手続きに少し遅れてしまう旨を伝えようとしたものの
全部わからない
「紹介状を持って〇〇病院に行って」
と言われるがまま向かい、他は何も考えてなかった。
初診だし、病院とは縁遠かったし、総合病院のシステムとかわからないよ。
確認して再度ご連絡ください。と言われたけどもう着いた。
受付に行き、なんとか無事に入院手続きを終える。
もう疲れた。
こんなに疲れてるのにまだ午前10時過ぎとか。
その後、診察室にて初めて先生とご対面。
先生が優しすぎて泣けた。
不安な心に蜘蛛の糸どころか野太いワイヤーを垂らしてくれた。
心が弱った患者に対する医師の言葉って、とても強く残る。
良くも悪くも。
心身弱った人に対面する大変な仕事だ。
結果は、がんだった。
手術は確定だそう。
まず体の状況を把握したいとのことで
採血採尿・レントゲン・肺活量・MRI・CTR一気に受けた。
大きな医療機器に囲まれてちょっと怖い。
検査が一通り終えて、病室に戻り一息ついた。
シーーーン・・・・
静かな雰囲気が病人感を強くさせた。
昨日まで自分の部屋にいたのに、一晩で環境が変わりすぎて戸惑う。
仕切りのカーテンにうっすら小さいシミ?みたいのついててなんか色々想像するし。
しょっちゅうどこかで医療機器の電子音が鳴ってるし。
現実を突きつけられて思う。
あぁ、私、病人なんだ。
本当にがん患者なんだ。