あすなろ闘病ブログ

大腸がんの闘病生活を書き綴るブログ

81.考えるちくわ

 

 

手術を終えてICUから病棟に無事戻る。

 

スマホも見れるようになったし暇なので色々検索してたら見つけた

「人間ちくわ理論」

札幌医科大学医学部教授の當瀬規嗣(とうせのりつぐ)さんが提唱した理論で、人間の消化器官は1本の管であり、いわばちくわのようなものだという。

そして、「人間は物を食べるとそれが体内に入ったと思うが、実はちくわの穴に入ったにすぎず、消化器官の中のものは体の外側にある」

のだそう。

さっき食べたご飯は体外にあるという衝撃的な話だ。

 

 

消化器官の働きを知れば知るほどその大切さを知る。

 

人間が最初にできる体の器官は腸だという。

それから心臓や手足や脳が出来て、なぜか感情が生まれる。

 

不思議だなぁ

暇なちくわは考える。

 

感情を持ったちくわ

個性を持ち、知恵をつけ成長するちくわ

ちくわが学び、社会を作り、ちくわが恋をして、ちくわが子ちくわを産み時代を継承する。

争ったりもする。ちくわなのに。

 

消化器の構造は進化しないのに、ちくわは頭が良くなって複雑なAIテクノロジーを生み出していく。

成長したちくわは今後どんな世界を創るのだろう。

 

 

そんな事を思っていたら、手術室でお世話になった看護師さんが見えた。

麻酔で大変な思いをしたので、その後の様子を見にきてくれたのだそう。

 

そんな気持ちが嬉しくて有難くて泣くちくわ。

 

これが細胞を持つ、ちくわならではの医療だ

消化器官が存在しない機械にはできない医療ケア。