朝がきた
体調万全、穏やかな日だった。
こんなに手術を繰り返す人生になるなんて。って何度思っただろう
でもおかげで健康の大切さに気付いた。
いつも通りに着替えていざ手術室へ
何度も手術を経験しているからもう平気だと思っていたけど、手術室の前に立つとやっぱり辛くて悲しい。
この場所に来るとより一層、がん患者という現実を突きつけられるし、周りへの感謝や申し訳なさが押し寄せてくる。
「人はどんなことにも慣れられる存在だ」
これはドストエフスキーの名言の一つ。
人間は、生きていくためにはどんな過酷なにも次第に順応し、その環境に慣れるようになっていくのだとか。
ドストエフスキーは、死刑宣告を受けたり極貧生活を送ったりとなかなかヘビーな人生を送っている。
そんな人の言葉はとても重みがあるとは思う。
でも、「どんなことにも」てどこまでだろう
確かに、最初の手術に比べると恐怖心は薄れた。
これが慣れだろうか
悲しい事にも慣れてしまうのだろうか。
自分の感情が麻痺するようで恐ろしい。
しかし肉体的苦痛に慣れることなんて無いと思うけどね。私は。
手術に慣れたとしても、周りへの感謝の気持は薄れずに持ち続けたい。
そんなことを思いながら手術室に入る
大丈夫、私はまた助けてもらえるんだ。
元気になるんだ。
事前に硬膜外麻酔が怖いと相談していたので、痛み止めを多めに打って対処してもらった。
麻酔処置は拍子抜けするほどスムーズに終わった。
患者にとって処置が速いってすごく嬉しい。
凹んでた気持ちが晴れて、これまでに無い前向きな気持ちで手術に向き合えると思った。
不安だった山場をあっさり越えて驚きのまま、横向きから仰向けの体勢に戻り、いよいよ手術の体勢に入る。
この後はもう身を託すのみ。
酸素マスクが口を覆う。呼吸をする。
(苦いー不味いー)という味覚?を覚えている
マズィ~・・・マズ・・・マ・・・
・・・・・
今回、不安も恐怖も無く、過去イチ穏やかな気分で眠りにつけた
これも先生や看護師さんや病院でサポートしてくれる方々のおかげ。
この気持ちは忘れない。
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時系列があやふやになってしまい、読みづらいと思いますが、この手術の記事は回想録です。
気が付けば最後の記事から一カ月も経っていたことに驚きました。
新年を迎えたと思っていたらもう2月。月日が経つのが年々早くなっているなと感じます。
そんな日々の中で、一日の内わずかでも自分に実りある時間を持てるようにしたいと思っている今日この頃です。
ではまた☆
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